どっちの料理ショー

―――時刻は夕暮れ―――
―――雛見沢が夕餉の香りに包まれ始める頃―――

「それじゃあ沙都子、冷蔵庫からブロッコリーを出してもらえますか?」
「分かりましたわ、えっと、ブロッコリーはっと・・・・・・」
「ん?カリフラワーは別に出さなくてもいいんですよ」
「えっと、緑色の方がブロッコリーで黄色の方がカリフラワー・・・ん?
黄色の方がブロッコリーでしたっけ?」
「・・・・・・くすくす」
「・・・何がおかしいんですの詩音さん」
「いえ、なんでもありませんよ〜」

―――ああ、そういえば悟史君もこんな風に迷ったことがあったっけ
やっぱり兄妹なんだな―――

「あ!!そうだ、緑の方がブロッコリーでしたわ!!」
「はい、よく出来ました。なでなで〜」
「・・・人を馬鹿にしないで下さる。不愉快ですわ」
「あははは!!すいません〜。それじゃ、さっさと作っちゃいますか!!」

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